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2014年7月14日月曜日

生後438日目 口唇裂術後の授乳

サービス付高齢者向け住宅に入居している伯母の、「気兼ねなく弟妹に連絡を取りたい」というリクエストを受け、現在携帯電話の契約を検討している。 85歳だし軽度の認知症なので、スマートフォンのタッチ操作は難しいのではないかと思われる。私の家族、および妻の家族は全員auに契約しており、巨大な 家族割グループを形成しているので、契約するならauだろう。しかしauのオンラインショップで見るところ、京セラの「簡単ケータイ」でもかなりの金額 だ。契約者を誰にするかも含め、いろいろ考えている。

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さて、息子は既にホッツ床を自ら卒業し、フォローアップミルクを飲む回数も減ってきた。その代わりに、ヨーグルトとパン、味噌汁かけご飯などを大量に食べる毎日だ。特にヨーグルトは1日に6個とか7個とか食べており、妻の言う「暴飲暴食」も大袈裟ではないように思える。

なのだが、数少なくなってきたフォローアップミルクの授乳では、いまだに「細口」で飲んでいる。口唇裂の手術後、傷痕の保護の必要が無くなった頃から、「普通の乳首にして上顎の筋肉を鍛えましょう」といった指導を受けていたし、他のお子さんの親御さんにも、そうした指導を受けたという話を聞いていたので、何回かトライしたことはある。

だ が、術前にあれほど嫌がっていた細口なのに、術後にそれに慣れてしまうと、普通の乳首どころか、術前にそれでしか飲まなかったP型すら、思いっきり拒否。 1日に1度、私が帰宅した時に練習していたのだが、全く成果はなかった。そしていつの間にか諦めてしまい、細口のまま今に至る。

形成外科ではそういった指導をうけてはいたが、矯正歯科で診てもらうと特にそういうことは言われず、「上顎の状態は良いのでホッツ卒業OK」とお墨付きを頂いたりした。

考 えてみれば、術後の哺乳における乳首だけで構音障害が出るか出ないか決まるわけでもない。離乳食を食べる時のお口のモグモグでも、口内の筋肉は鍛えられる はずだ。通常乳首の練習をして、それを素直に受け入れられるお子さんなら何の問題もない。しかし、そうでないお子さんも沢山いるのだ。

医療側としては、「普通乳首にして吸う力や顎を動かす筋肉を鍛えれば、構音障害の確率を減らせる」という思いがあるのだろう。それは正しい。だが所詮、それは当事者でなく、24時間ケアをしなくてはならない親でもない他人の意見であり、ただの「理論」だ。

口 唇口蓋裂のお子さんを出産されたお母さんは、医師からそうした指導を受ければ、何とか実践しようと必死になる。市販されているあらゆる乳首を買い求めては 試行錯誤を繰り返す。だが、それでも、どうしても飲めないお子さんは居るものだ。授乳の度にお子さんを泣かせてしまって親子共にストレスが溜まり、「私が ちゃんと産んであげられなかったから・・・」と自分を責めてしまうお母さんが多い。けれど、それは誰のせいでもない。

術 後の哺乳の指導をされる医師や看護師・言語聴覚士さんには、指導において少しの心遣いをお願いしたい。例えば、「できれば普通の乳首にしたら筋肉が鍛えら れていいんだけど、もしあまり嫌がるようだったら、1日1回くらい練習するくらいの感じでやってみてね」とか。それだけで、お母さんの気持がずいぶん軽く なるはずだ。
帽子を自分でかぶろうとする息子。頭にかぶるものだということは分かっているらしい。


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2014年7月11日金曜日

生後435日目 哺乳の工夫(ピジョンP型・逆止弁なし)

ベネッセの個人情報流出は、最大で2000万件超という報道がされている。1件あたり少なくとも親1人、子供1人とすれば、4000万人分の個人情報が漏れた可能性があり、国民の3人に1人である。過去に何らかの商品を契約したことがあれば、ほぼ個人情報が流出していると考えたほうがいいだろう。

ベネッセの原田泳幸会長兼社長は、アップルコンピュータ、日本マクドナルドの取締役をつとめ、現在でもソニーの社外取締役である。会長兼社長には今年就任したばかりであり、情報流出の時期が昨年末と推定されているから、その意味では直接の責任は無いといえる。ただ、犯人を「グループ会社社員以外で、データベースの高度な権限を持つ内部者と推定」と発表したタイミングが早すぎたのではないか。これを逆に読めば、「そのような重要な権限を社外の者に与え、かつ情報へのアクセスを許していたのか」ということになるからだ。こういう時は、「全力で警察の操作に協力しております」とだけ言えばいい。まあ、私は門外漢なのだが、情報セキュリティに携わる者としては少し黙っていられない部分だ。

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さて、息子は時々フォローアップミルクを飲むだけで、別に卒業しても良い状態になっているのだが、生後数か月で口唇裂手術前の赤ちゃんでは、哺乳が一番の問題となる。口唇口蓋裂用哺乳瓶にはピジョンP型、NUK、メデラ・スペシャルニーズフィダーなどがあるが、安価で手に入りやすいのがピジョンP型だ。私達はNUKやメデラを使ったことがないので、評価はできない。

そのピジョンP型は、上顎に当たる部分がやや平らになった乳首と、乳首の中に組み込まれた逆止弁、 柔らかい樹脂製の瓶で構成されている。口唇裂があると空気が漏れて口腔内を陰圧にするのが難しい。そこで、乳首を上下の顎で押しつぶすようにすると、逆止弁の効果で口の中にミルク(または母乳)が流れこむようになっている。乳首には小さな穴があり、こちらは乳首が元に戻る時に、空気が流れこむようになっている。

これは息子の1年前の写真。瓶は外出用に小さなものに変えているが、乳首はピジョンP型だ。息子はこれで調子よく、ゴクゴク飲んでいた。

しかし、お子さんによっては、ミルクが出てくる量が飲み込める量をオーバーしてしまい、泣きだして飲むのをやめてしまったり、吐いてしまったりすることもあるようだ。Twitterなどでそうした声を何度か拝見したことがある。

こうした時には、乳首の中の逆止弁を外してみることをお勧めする。こうするとミルクが出てくる量がかなり少なくなり、お子さんが無理なく飲めるようになることがある。ミルクが少なすぎる時は、乳首の先端の切れ込みを、カッターなどで少し大きくすることも考えられる。流量がちょうど良くなれば、おしゃぶり感覚でず~っとチュッチュして、少しずつ飲んでくれる。

これは昨日の息子。ブラウン管テレビ用の台に液晶テレビを置いているため、格好の「お立ち台」と化しており、このように登ってはしゃぐのが通例となってしまっている。基本的に起きている間は暴れているので、最近はなかなか体重が増えなかったが、昨日の風呂では11.1kgになっていた。妻曰く、「日中は暴飲暴食」というくらい食べているらしい。まあ、欲しいだけ食べればよろしい。。。子供は丸々してたほうがいいだろう。


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2013年10月22日火曜日

生後173日目(2) 哺乳乳首 細口→ピジョンP型挑戦






帰宅すると、240ccのピジョンの哺乳瓶に細口という持ちにくそうな組み合わせでミルクが作ってあった。




このようになっていはいたが、ピジョンP型の乳首に付け替えて授乳してみた。結果は70cc。ピジョンP型で最後に飲んだのは40日前で、飲み方を忘れかけているようだ。

その後細口に戻して飲ませてみても、30ccくらいしか飲まなかった。息子は飲む量が一定しないので、ミルクが無駄になりがちだ。

ピジョンP型へ戻す挑戦は続く 。。。




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生後173日目 哺乳瓶の切り替えを…

ピジョンの細口哺食器の瓶は120mlしか容量がなく、沢山飲むときは追加で再度調乳することもある。調乳の為に時間があくと、本人の飲む気がなくなってしまう。それでミルクの一回あたりの量が減って頻繁にお腹がすいて泣いてしまうのではないかと思う。

口唇裂手術から40日経過し、通常の乳首での授乳の許可は出ている。妻に通常の乳首を大きな哺乳瓶に付けて授乳してみてはどうかと言ってみたが、乗り気ではない様子。

まあ、口唇裂手術前後やホッツ床再装着の時の授乳で散々苦労している当事者なので、「一応飲んでいる」状態を変えたくないということだろう。気持ちは分かるから尊重しておこう。

しかし、大きな哺乳瓶で沢山授乳できれば、妻も楽になるはず。私が授乳できるのは、せいぜい1日2回くらい。その中で練習してみよう。

いないいないばあ?




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2013年9月24日火曜日

生後145日目 口唇裂手術後のホッツ床と哺乳

昨日は幼稚園から高校まで一緒だった幼馴染みに、使わなくなったチャイルドシートを譲ってもらった。以前も小さなものを譲ってもらったが、息子の身長が伸びて頭と足がはみ出す寸前になっていた。

幼馴染みの中でも特に几帳面な性格の友人なので、多少の使用感はあるものの綺麗な状態で保管されていた。御礼には果汁100%のリンゴジュース缶を1箱。平日には装着している時間が取りづらいので、 帰宅してすぐに肩ベルトの位置調整と座席への固定を実施した。

・・・

風邪が治りかけの息子は、元気が良い時は全く普通なのだが、ちょっと咳が出て喉が痛くなったりすると(なっているだろうと私達は想像している)、ミルクを飲むのを拒否してしまう。形成外科からは、術後1箇月は細口で・・・と言われているが、細口は特に拒否する事が多い。もちろん機嫌よく飲んでくれる時もあるのだが。

それで、ものは試しと、風邪が治るまでやめておこうと思っていたホッツ床の装着をして、ピジョンのP型の細い乳首でやってみることにした。妻は乗り気ではなかったが、何事もやってみなければわからない。ちなみに、執刀医からは退院後はホッツ床+ピジョンP型でも構わないと言われていた。

結果はNG。最初5~6口飲んだものの、その後はまた全力拒否である。しかもホッツ床がほとんど固定されず口の中で斜めになってしまい、早々に断念して取り出した。

どうやら、まずは風邪の症状が治るのを待つしかないようだ。

どれ、見せてみるにゃ




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2013年8月8日木曜日

生後98日目 細口哺食器の練習

口唇裂手術まであと36日。細口哺食器(細乳首)での授乳の練習を本格化する頃だ。

これはピジョンから発売されている製品で、商品の説明は以下を参照してほしい。


ピジョンインフォ(細口哺食器 セット)│商品情報

セットで294円(税込)。また、細乳首はクロスカットになっていて、ひび割れやすいので消耗品だ。

ピジョンインフォ(細口哺食器 細口乳首)│商品情報

1本84円(税込)。5本くらい買ってある。

息子の普段の授乳には弁が内蔵されたピジョンのP型を使っている。それから、たまには弁が入っていないチュチュベビー口蓋裂用を使って、吸う力を養うようにしている。

息子が通う病院の形成外科では、口唇裂の手術後はこの細口哺食器を使って授乳することになっている。手術した唇に負担をかけないようにするためだ。手術後にいきなり使っても、赤ちゃんもお母さんも慣れておらず上手に飲めないので、手術の入院前にある程度練習しておく必要がある。

妻の目下のプレッシャーは、この細口哺食器での授乳がうまくできるかどうかだ。なるべく息子の機嫌が良くて、少しはお腹が減っているようなタイミングで練習している。


練習の時には、「ごっくん、ごっくん」と声をかけながら、顔を見ながら授乳するように指導を受けている。妻の肩越しに、私も一緒になって「ごっくん、ごっくん」。赤ちゃんは私達が思っているよりもずっと敏感に親の表情や仕草を読み取っているそうなので、こうしたことが大事らしい。私が家では「ごっくん、ごっくん」とやってるとは、会社での顔しか知らない人には想像できないだろう。

昨日の練習は、まあまあ飲めたほうだが、それでも30ccくらい。それ以上は機嫌が悪くなって飲まなくなったので、ピジョンのP型に切り替えた。練習は少しずつ、根気よく続ける必要があるので、妻に任せきりにならないようにしたい。

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昨日のお風呂での体重は6.9kg。夜は2時と5時に起きた。なかなかまとめて寝てくれないので、赤ちゃんが寝付くいろいろな方法を調べないといけない。




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2013年7月2日火曜日

生後61日目 チュチュベビー口蓋裂用

チュチュベビーの口蓋裂用乳首が届いたので、早速使用してみた。


哺乳瓶に120ccのミルクを作り、飲ませてみる。

80ccくらいまで、一気に飲むことができた。ピジョンP型のように逆止弁が付いていないので、本人が陰圧を掛けて吸わないと飲めないはず。普通の乳首よりは、その形状と先端がクロスカットされているおかげで吸いやすいとはいえ 、しっかりと吸う力があるということがわかって嬉しいものだ。

チュチュベビーの口蓋裂用乳首は上記のとおり弁が内蔵されていないので、洗浄が簡単でもある。今回はこれで飲めるかどうか分からなかったので1個だけ購入したが、この調子ならあと2~3個買ってもよさそうだ。

今回は通信販売で購入したので送料を無料にするために、おむつ替え時に使用する「おしり洗浄スプレー」なるものも一緒に購入した。コメントで、霧吹きのようなものがあると便利だと教えていただいていたのだ。

息子のウンチは最近1日1回。まだウンチのタイミングが来ていないので使えていない。

昨晩のお風呂での体重は5.6kgだった。

今日は妻の高校の同級生が来てよもやま話をすることになっているそうだ。Facebook等で息子の画像は共有しているので、同級生がテーピングをみて特にびっくりすることもないと思う。妻にとっては良い息抜きになるだろう。

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娘が歯が痛いと言って歯医者に行っていたが、どうやら虫歯ではなくて噛み合わせの問題のようだ。すると、もしかして姉弟そろって矯正歯科? だが娘は行くつもりはないらしい。

妻は高校の同級生と、近くの喫茶店で話ができたらしい。お子さんは4人いて、一番下の子もこの4月から小学生。手がかからなくなると、また赤ちゃんを抱きたくなるものらしい。妻と話している間、ずっと息子を抱っこしてくれていたそうだ。



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2013年5月28日火曜日

生後26日目 矯正歯科受診3回目/ここまでの経過

【妊娠19週5日】

エコーにて口唇口蓋裂と診断される。その他の異常所見(心疾患、後頭浮腫)なし。

【妊娠後期】

WEBサイト、書籍などで情報収集。身内や親しい友人へ胎児が口唇口蓋裂であることを伝える。

【予定日10日前】

助産師健診にて胎児心拍低下の所見。翌日入院して陣痛促進剤使用を決定。

【予定日9日前】

入院。陣痛促進剤投与するも、子宮口が開かず。夜間は投与中断。

【予定日8日前】

早朝より陣痛促進剤投与。午後、人工破水するも、出産に至らず。

【予定日7日前:誕生】

午前3時より陣痛促進剤投与、入院より54時間後の午後1時42分に出生。体重3250gの男児。アプガースコア9。



【生後2日目】

直接授乳を試すも、その時点では授乳できず。口唇口蓋裂用哺乳瓶により 授乳。



【生後4日目】

口腔内の潰瘍のため、チューブ授乳に切り替え。



【 生後5日目】

新生児黄疸。光線治療。



【生後13日目】

退院。その足で医大附属病院を受診。チューブから口唇口蓋裂用哺乳瓶に切り替え。



【生後14日目】

矯正歯科受診。ホッツ床型取り。テープによる矯正開始。



【生後21日目】

矯正歯科受診2回目。ホッツ床装着開始。



【生後26日目】

矯正歯科受診3回目。←今ココ。



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ということで、今日は矯正歯科受診3回目。午前半休を頂いて、妻と一緒に連れて行く。



2013年5月18日土曜日

生後16日目 胎児診断結果の伝え方(2)

午前2時半。80ccの授乳が終わったところだ。今回はえらいスピードで飲んだなぁ。プラスチック製の哺乳瓶を時々指でつまむように押すことで吸啜(きゅうてつ)を補助してやるようにしている。あまり早すぎるとむせてしまうので気をつける。



・・・

「胎児診断結果の伝え方」の続き。

いよいよ身内に説明する時には、冷静に順序立てて、しかしあまり深刻になり過ぎないように。そして旦那さんの親族には旦那さんが説明するのが基本。 奥さん任せにしてはダメだ。奥さんから「お義父さん・お義母さんに伝えて・・・」と頼まれる前に「今度親父・御袋に話をするよ」と言ってほしい。

私の場合、私の両親に伝える時にはエコーの画像のプリントを見せながら、症状と必要な手術について簡単に説明し、最後に「その他には問題ないから、あまり心配する必要はないよ」と軽い調子で付け加えた。ここらへんは臨機応変に、ある程度演技も必要である。

問 題はちょっと親子関係がこじれているような場合だ。妻と彼女の母親の現在の関係は、こじれているとまでは言わないがちょっと微妙で、妻は普段からあまり話 したがらない。こんな時は、私がそうしたように、直接会うときに旦那さんがついて行ってあげてほしい。奥さんが頑張って一言切り出したあとは、旦那さんが しっかりフォローすること。明るくどっしりと構えて、「私もついてますし大丈夫です!」くらいのことは言ってほしい。

と にかく、旦那さんはこの時期の奥さんを全力で庇うことだ。口唇口蓋裂に限って言えば原因は今のところ判明していない。多くの人が遺伝因子を持っていて、そ の他の外的要因が複雑に絡み合って「たまたま」発現しただけのこと。奥さんには何の非もないのだが、それが理解できない人も世の中にはいる。そんな人の間 違った言動から奥さんと赤ちゃんを守るのが旦那さんの務めである。

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息子の頬に貼っているシートがちょっとめくれてきた。次の受診までには一度くらい貼り直す必要がありそうだ。



2013年5月16日木曜日

生後14日目 矯正歯科受診

人生で初めて、我が子を挟んで川の字で寝た。目が醒めた時に妻にそう言ってみたら、「うん。ほんとに夢のようだわ」と返ってきた。妻は前回の出産時には前夫との離婚が決まっていたので、彼女にとっても初めてだ。ベッドは普通のダブルサイズなのであまり広いとは言えないけれど、何とか眠れるものだ。やはり息子の様子が気になって、細切れの睡眠になってしまった。



今日の予定は、午後2時に矯正歯科の受診だ。また午後半休を取る必要がある。 昨日早朝にリリースした更新モジュール(とあるWEB営業支援システムの本体プログラムとバッチプログラムの改訂)の動作も気になるので、昨日ほどではないが少し早めに出勤して確認しておこう。

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12時半に妻が息子を連れて会社まで来てくれたので、そこから5kmほど先の矯正歯科に連れて行った。今回実施したのはホッツ床の型取りと、テーピングと言ったらいいのか、写真を見ていただきたい。






鼻の下の部分を押し下げ、上顎を左右から寄せるために、このようにテープを用いるのだそうだ。早い時期にこうすることで、赤ちゃんの顎の形を正しい形に導いていく。


これに先立ってホッツ床の型取りを行ったのだが、合成樹脂と思われる材料を口の中に入れて上に押し当てること2分間。どのような感覚なのか知る由もないが・・・痛いのか吐きそうなのか、当然大泣きする。最初は私のすぐ横で見ていた妻は、そのうち自分の顔を手で覆って私の後ろに隠れてしまった。「私がちゃんと産んであげてたら・・・みたいに思えちゃって、ちょっと泣いちゃった」と帰りの車内でつぶやいていた。口唇口蓋裂の原因は分かっていないわけだし、妻は妊娠中の激しい悪阻の吐き気の中、サプリメントや点滴までして必死で栄養を取ろうと最善を尽くしていた。口唇口蓋裂の遺伝因子は多くの人が持っていて、その他の外的要因が複雑にからみ合って、ほとんど偶然に発現したに過ぎない。それは妻も知識としてはわかっているのだが、感情がついてこないのだろう。

次の受診は1週間後の同じ時間。順調ならホッツ床の装着になる。





「高校生のお姉ちゃん、おっかなびっくり弟を触る」。まだ抱っこは怖いそうな。

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授乳については、潰瘍の状態を確認しながらピジョンP型で行なっている。細長いタイプの乳首はミルクが出すぎて、まだうまく飲ませることができていない。潰瘍が悪化した場合のこともあるので、また練習しておかなくては。

2013年5月10日金曜日

生後8日目 口腔内の潰瘍で退院できず

急遽ベビーカーの手配を考えている。来週から市内の大学附属病院の形成外科に通うことになるのだが、ものすごく大きな病院で、駐車場も広大。駐車する場所によっては数百メートルも歩かなくてはならない。私が一緒ならまだしも、妻ひとりで連れて行かなければならないときには負担が大きすぎると思うのだ。

ただ、軽量・コンパクトなものは生後1箇月くらいから使うもの。生後すぐに使えるものは大きくて重い。レンタルと購入、あるいは友人のお下がりを組み合わせるのがいいだろうか。来週の検査は私も行くので、6月まで病院に行くことが無いのなら軽量なものを次回通院までに入手しておけばよいだろう。

そんなことを考えながら出社して、そろそろ午後半休の届けでも出そうかと思っていたら、妻からのSMS。

「○ちゃんは口の中がただれて潰瘍ができ、チューブになったようです。退院は延期になりました(T_T)」

妻は(もちろん私も)退院をとても楽しみにしていた。

昨晩は「お義母さんにやっと会わせてあげられる!」と、体調が優れずまだ孫と対面していない私の母に見せられるのを喜んでいた妻。そして私も、初の風呂(沐浴)のイメージトレーニングをしていた・・・。

午後半休は息子の退院か医大附属病院での検査時に使いたいので、今日のところは取得しないことにした。出生届は、今日妻に出してもらうことにし、余裕があれば同時に市役所の保健推進課で育成医療などについて聞いてくるようにSMSを送信した。そしてもう一通。

「退院できなくて残念(>_<) でも頑張ろう」

ごく細いとはいえ、チューブが挿入された状態では退院することができない。潰瘍の状態によっては、来週の医大附属病院の検査まで入院することになるのだろうか。

口唇口蓋裂の子供への哺乳が大変なのは想像していたが、「時間がかかるのだろう」くらいのイメージで、頑張って飲もうとするあまり口腔内に潰瘍ができるという事までは想像できていなかった。潰瘍が出来ればチューブによる哺乳となり、退院することができない。誕生後、状態によっては比較的長期の入院になる可能性があることは、胎児が口唇口蓋裂と診断された親御さんには知っておいてもらいたい。

夕食の後、病院へ。

チューブを通しての授乳は済んでいるかと思ったが、まだだったので、妻が抱いてさすりながら看護師さんが30ccのシリンジで2回分。大変熱心な若い看護師さんで、息子が落ち着く寝かせ方や抱き方を丁寧に教えてくれた。




その結果、授乳後に爆睡する息子。チューブは可哀想だが、おかげでしっかり授乳できていて、体重もまた増えている。

妻によれば、日中に言語療法士さんから電話でアドバイスがあり、「口腔保湿ジェル」というものを口の中に塗ることによって爛れや感染を抑える効果があるという。妻は早速ドラッグストアで購入し、すぐに病院に持っていった。





妻が購入したのは、「オーラルプラス うるおいキープ」という和光堂の商品。トレハロースやヒアルロン酸が配合されていて、ノンアルコール・無香料・パラベン無配合とある。乳児の口に塗るときには 米粒大くらいを使う。価格は980円くらい。特殊な商品ではなく、普通に売られているそうだ。


その後、妻が市役所に行ってくれて出生届はやっと提出できた。また、保健師さんのいる部署で、自立支援医療(育成医療)の書類ももらえた。私も最近調べて知ったのだが、「18歳未満の子どもについて、生活能力を得るために必要な医療の一部を公費により負担する制度」を自立支援医療(育成医療)と呼び、口唇口蓋裂も状態によって対象となる(はず)。申請は毎年必要だが、受給者証があれば自己負担額が1割に抑えられる。また、所得によって負担上限額があり、平均的なサラリーマンの年収であれば月額で1万円だ。この制度は是非利用すべきだろう。

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この土日で退院はないだろうから、水曜に医大附属病院に診察に行くとすると、そのあいだには月曜と火曜しかない。チューブがとれなければ退院できないことも考えると、今の病院から医大附属病院へ通うことになるのだろうか。あるいは転院になるのか。ちょっと先が見えないなぁ。

2013年5月7日火曜日

生後5日目 新生児黄疸、妻退院

午前4時50分、目覚ましが鳴るのを待って起き上がる。携帯には何も入っていない。Facebookをチェックしようとすると妻からのSMSが入った。私も息子もいない部屋で過ごす夜は寂しかったようだ。小児科の先生の指示があるまで、搾乳でもしながら待ちます、と書いてあった。

シャワーの時に自分の体重を計測すると、息子の誕生前より1.5kgも増えていた。ウォーキングが十分にできなかったし、食事の量も時間も不規則だったのでしかたないか。これからも忙しい日々が続くが、何とか規則正しい生活パターンを見つけないと。

出社してみると、意外に仕事の溜まり方は大したことなかった。一件だけ出産立会中の日に対応を取らなければならなかったメールが入っていたが、事情を説明して今日の対応にさせてもらった。

昼休みに妻に電話してみると、新生児黄疸が出て光線療法をしているとのこと。新生児黄疸は過剰な赤血球がきちんと脾臓で分解されている証拠なので、重症でなければそれほど心配することではない。また、ごく細いチューブで授乳をしているそうだ。黄疸の光線治療は1日あけて2日間、トータルで3日間かかる。妻は今日退院なので、しばらく・・・少なくとも2日は病院に通うことになりそうだ。

仕事を終えて帰宅し、車で病院に着いたときには19時を少し回っていた。途中で買った弁当を病室で食べて、20時の授乳の時間を待っていると急激に眠くなってきて、ついソファでウトウトしてしまった。その間に妻が連れてきた息子はアイマスクをされて、細いチューブを通されていた。


チューブが非常に細いので、このまま授乳ができるそうだ。


今日の午後から、一度の授乳量が50ccになっている。他の子と同じく、一旦減った体重も増え始めた。今日の哺乳瓶の乳首は中に弁が入っているタイプになっていた。飲みやすくて、うまく空気がはいるため授乳途中で口を緩める必要がない。退院時にはこれを持たせてもらうことになるだろうか。


このあと、新生児室に預けて私たちは病院を後にした。途中でドラッグストアに立ち寄って電子レンジでスチーム消毒ができる消毒ケースを購入。薬液タイプよりも価格はやや高かったが、薬液タイプが1時間かかるところ、僅か5分で消毒ができる。他の子より哺乳に気を使う分、妻には少しでも楽をしてもらいたい。

 明日からは、私が会社から帰宅したら、搾乳した母乳を持って妻と病院に通うことになる。光線治療より先の予定はまだ説明されていない。