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2015年1月8日木曜日

生後617日目 形成受診の結果/御出産のコメント

昨日の形成外科受診の話を妻に聞いた。まず、新居から病院までは朝9時頃の道路が混雑した時間帯でも、約15分で病院に行けたそうだ。

形成外科の待合では、再来週に口蓋裂の手術で入院する予定の男の子とその双子のお兄ちゃんを連れて、妻のママ友のUさんが術前検査に来られていた。今まで3回ほどランチをご一緒させていただいている。

生後585日目 焼肉店でランチ会

先に息子が診察に呼ばれる。瞼の腫れの件以外は特に変わったことはない。Dr.が前回の受診と同じように「あれ? 下の歯どうしたの?」と聞くので、前回同様「昨年の夏に折っちゃったんです」と答えたそうだ。まあ、症例が多いから覚えていなくても無理は無い。

そして前回と同様に、飲食物が鼻から出ることがあるかと聞かれたので、これもまた同様に「出ることがあります」と答えた妻。これは、口蓋裂の手術の後でも顎裂の付近は開いたままになっているからなのだが、今回はその理由についてちょっと説明を求めたそうだ。
「口蓋裂の手術の最大の目的は、口蓋の後方部分をしっかり形成することにあります。顎裂の付近の前の部分を閉じるとその部分の成長に影響が出る可能性があるのです」
という説明を受けたそうだ。私に妻が一言。
「・・・だからそういうのは、手術の時に説明してよってかんじよね」
ごもっとも(^^;;

形成のDr.の専門外だが、瞼の腫れについても聞いてみたそうだ。Dr.によると
マイボーム腺が少しだけ腫れてるのかなぁ。う~ん、専門外だから何とも・・・だけど、痛がったり痒がったりしてないなら様子見るだけでいいと思いますよ」
とのことだったので眼科の受診はしなかったそうだ。私もそれでいいと思う。

息子の診察の後でUさんのお子さんの番だったそうで、Uさんには非常に細かく説明がされたそうだ。妻が突っ込んで聞いた直後だったからだろう(笑

Uさんのお子さんは術前検査のため、採血も行った。妻も(暇なので)付き合ったそうだ。普段、予防接種の注射でも泣かないお子さんだそうなのだが、採血は違うようで乳幼児の採血用個室から大泣きする声が待合に聞こえてきたそうだ。
「Uさん、お子さんが注射とかで泣くのに慣れてないから、すっごい辛そうだった・・・。あたしはもう色々慣れちゃってて、『あ~、泣いてる泣いてる』って軽いノリだったんだけど、不謹慎だったかなぁ」
ま、そこらへんは人それぞれだ。

Uさんのお子さんの術前検査が終わってバイバイしたあと、妻は時間つぶしのため病院内のカフェへ。一旦帰宅すると余計な駐車料金を支払わなくてはならないため、妻のお母さんが来るまで病院内で待つ作戦にしたそうだ。

妻のお母さんの下肢静脈瘤の手術は今月末になった。息子が通う病院の血管外科にて、レーザー焼灼手術で、局所麻酔。一応、1泊2日だが入院するらしい。

・・・
血管外科の待合は60代以上の人が大半。そこに一人だけ1歳8箇月の息子。おじさん、おばさん、おじいちゃん、おばあちゃんから「かわいいわね~」と声をかけてもらったらしい。まあ、血管外科だけに、患者さんの多くは心筋梗塞とか下肢静脈瘤の、高齢者が多い。若い看護師さんも小さい子を見るのが久しぶりで感覚が鈍っているらしく、「1歳ちょうどくらい?」と聞いてきたそうだ。こんなデカイ1歳ちょうどは、まずいない(笑

・・・

日曜日の記事に嬉しいコメントを頂いた。
お久しぶりです。以前妊娠36週でコメントさせていただきました妊娠です。
無事に元気な男の子を出産いたしました!口唇顎裂と診断されました。
妊娠中のクラッパさんのコメントには大変助けてもらいました。ありがとうございます。
疾患があっても、我が子は本当愛おしく、大切な存在です
たまには落ち込み、申し訳なく思い、本当にきれいに治るのか不安になりますが、疾患と向き合い笑顔でいることで息子には真っ直ぐ明るい子に成長してもらいたいと思います!
主人はあまり協力的ではありませんが、息子と頑張って行きたいと思います。来月には口唇裂の手術です。不安ではありますが、楽しみです。

以前のコメント
こんにちは。妊娠36週です。
お腹の赤ちゃんは出生前診断で口唇裂の診断を受けました。
初めて耳にする言葉にショックを受けると共に不安におそわれました。
色々調べているとこちらにたどり着きました。だんだんと前向きに考えられるようになりました。
まず、元気な男の子を御出産されたことを御祝い申し上げます。

胎児診断の結果を得て、産前の不安な気持ちと、無事な出産後の率直なお気持ちをコメントとして残してくださり、ほんとうに有難いと思う。これがどれほど、胎児に口唇口蓋裂があると告げられたお母さんの励みになるか、はかりしれない。来月の手術をしっかり乗り切っていただきたいと思う。



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2015年1月4日日曜日

生後613日目 胎児診断で口唇口蓋裂を告げられた妊婦さんへ

娘は、明日月曜日にクリニックにてインフルエンザの予防接種をした後、新幹線で京都の学生マンションに帰る予定なので、混雑にはあまり関係ないだろうと思っている。何だかんだと買い物をしたため、手荷物で持ち帰るには荷物が多すぎ、箱詰めして宅急便で送らないといけない。今日はそれを発送するのが私の仕事になりそうだ。最近、ヤマト運輸さんで荷物を出す場合は店頭の端末で送り状を印刷するのが普通なのだが、アナログな妻は「できない」と胸を張って言う。なので、妻へのレクチャーもするつもりだ。

・・・

このところ、エコーでお腹の赤ちゃんが口唇口蓋裂であると診断された妊婦さんからのダイレクトに質問を頂いたりすることが比較的多い(もちろんメールやTwitterのDMでのメッセージを頂くことは大歓迎ですし、できるだけお役に立てるように返信させて頂いています。また秘密は必ず守ります)。

ふと、ダイレクトに質問をいただく方の何倍もの方が、「聞きたいことがあるけどできない・・・」と思われているのではないかと思った。私はこのブログの文章を「常体」(~だ。~である。)で書いていて少し堅苦しいというのもあって、ちょっと怖いイメージがあるかもしれない。得体のしれないブロガーに、メールアドレスやID、胎児の状態などを知らせてしまうのも気がひけるかもしれない。なので、少し記事の形にしておきたい。

胎児診断で口唇口蓋裂が発見されて、メッセージを頂くのは妊娠20~30週前後の妊婦さん。産科の医師から「口唇裂」「口唇口蓋裂」「みつくち」「としん」といった言葉で告げられ、初めてその病名でネットを検索してこのブログに辿り着いた、という方が多い。

そんな妊婦さんの不安の対象は数多い。まず、「他に大きな障害がないだろうか」ということ。これは医師でもない私には分からない。突然のことで動揺されて、お医者様のおっしゃることを聞き落としておられるかもしれない。まず、次の検査でお医者様のお話をしっかり聞いてみてほしい。できれば御主人と一緒に。

それからやはり、生まれてきた我が子を愛おしいと思えるのかどうかということ。これは大丈夫です、と言い切れる。画像検索などで症例の写真を目にして不安になると思うけれども、生まれた子は、父親の立場であっても本当に愛おしいと思えるものだ。ましてお母さんが可愛いと思わないはずはない。この点は安心してほしいと思う。

そして、妊婦さんがついつい悩んでしまうのが、この疾患の「原因」だ。口唇口蓋裂の原因は現在もハッキリしていない。遺伝的なものも関連しているらしいが、環境要因も多いようで、そのような小さな要因が積み重なって起きるのではないかと考えられている。だから、妊婦さんがあれこれ悩んだとしても、原因を見つけることはできない。赤ちゃんが口唇口蓋裂だったとしても、妊婦さんも旦那さんも、誰も悪くないのだ。ただ、1/500前後の確率の問題である。

お腹の赤ちゃんに障害があると診断された妊婦さんのショックはたいへん大きい。そんな奥さんを出産までしっかりサポートするのが御主人の役目だ。まずは妊婦健診には同行してあげてほしい。奥さん独りで産科医から胎児の障害について話を聞くのは辛いものだ。御主人がお医者様の話をしっかり聞き、大丈夫だと納得することで、奥さんも御主人を頼りにできるようになる。

口唇口蓋裂の治療は、その子が大人になるまで続く長丁場。そして、生まれてから口唇裂の手術(生後3~4箇月)までは特に忙しい。だとすれば、せめて産まれるまでの数か月間は、赤ちゃんとの対面を楽しみにして、なるべく穏やかに過ごして頂きたい。お母さんの気持ちがどの程度赤ちゃんに伝わるのかは知らないけれど、ストレスは少ないほうがいいはずだ。別に特別なことをする必要はない。お母さんがどれくらい楽しみにしているかを、お腹の赤ちゃんに語りかけてあげてほしいと思う。

生まれる前もしくは出生直後までには、御夫婦それぞれの親族にお子さんの障害についてお知らせすることになると思う。どんな反応が返ってくるのか・・・までは私には分からないが、そこで重要なのは御主人の姿勢だ。御主人の親族にはもちろん、奥さんの親族にもできれば御主人から疾患について説明をしてほしい。御主人が疾患とその治療についてしっかりと、堂々とした態度で説明することができれば、御親族も安心してくださるだろう。物事は、知らない人がわかるように説明できて初めて理解していると言えるものだ。

何度も当ブログでは書いているが、御主人は常に、奥さんの味方でなければならない。普通の妊娠でも出産は不安なもの。その上に赤ちゃんに障害があると診断されているのだから、そもそも平静を保っているだけでギリギリの精神状態であり、半狂乱になってもおかしくはない。御主人は、奥さんの不安を全て汲み取るくらいの気持ちで、何でも話を聞いてさしあげてほしい。

口唇口蓋裂は、治療に長期間かかるが治る疾患である。世間一般の方が思うほど完全に無かったことにはできないが、それでも、治療とリハビリを積み重ねていく過程で本人も家族も人間的に成長していく。私は、息子の障害がなければこれほど彼と向き合うことも無かっただろう。もちろん本人にとって手術をはじめとする治療は痛かったり辛かったりするものだ。だが、それを乗り越える過程で本人と家族は何かを得ていると信じている。

・・・

それにしても・・・1歳8箇月の男の子というのはこれほどイタズラするものなのか(^^;

あらゆる扉、スイッチ、モノに触らずに居られないらしい。寝てる時は天使だが、活動しているとちっちゃい悪魔だ。



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2014年12月26日金曜日

生後604日目 なぜ優生思想はダメなのか

出生前診断を扱ったNHKの番組が再放送されていた。

シリーズ 選ばれる命 第1回 問われる出生前検査

ただ、我が家は現在TVアンテナが不調(ブースターが壊れているらしい)のため、なんとTVは10インチタブレットのワンセグでしか視聴できない。なのでニュースと天気予報くらいしか観ておらず、再放送は観ていない。番組内容はリンクから全て確認することはできる。

我が子に障害がありませんように、と願うのは親ならば当然の気持ちだ。高齢出産が増えてきたこともあって、出生前診断の件数も増えてきているという。だが、出生前診断はその精度とは別に、多くの課題をはらんでいる。
  • 発見できる障害はごく一部
  • 障害の可能性が高いと診断された後の決断をサポートする体制の不足
  • 診断から決断までの時間的余裕はほとんどない
  • 産む/産まないのいずれにしろ、親(特に母親)のアフターケアの体制は十分と言えない
  • 遺伝子など、単純な基準による生命の選別の弊害
一方で、出産前に赤ちゃんの障害を知ることで、その子を育てていくための、親の心理や環境面の準備ができるというメリットももちろん存在する。

個人的には、単純な基準で胎児の選別を行うことは優生思想に繋がる可能性が高く、賛同できない。ただし、障害を持った子を育てる、その負担を主に負うのは母親・父親であり、産むか産まないかの判断はあくまでも両親に任せるべきだ。そして、障害を持った子を育てるということは、負担ばかりではない。健常な子と同様、もしかしたらより多くの喜びも与えてくれる、かもしれない。

なぜ私は優生思想に賛同できないのか。

もちろん息子が口唇口蓋裂を持って生まれてきたということも影響している。でなければ、子供の障害についてこれほど考えることもなかっただろう。息子もいずれ成長し、独立して家庭を持ち、 子供を授かるかもしれない。その時、息子自身が持って生まれた先天的な障害のことで、子供のことを心配するだろうと思う。だとしても、「遺伝的に優れた個体を優先して残す」という思想には私は賛同できない。

なぜなら、人間は個体の能力のみで生存競争を闘う野生動物ではないし、肉質や繁殖能力が高いことが良しとされる家畜でもなく、「社会性を武器として集団として生き残ってきた種」であるからだ。

例えば、移動能力で言えば人間は鳥類や馬には到底及ばない。格闘能力で言えば、素手でクマやライオンに勝てる人間はほとんどいないはずだ。そんな能力で人間を選別しても意味が無い。

人間は社会を形成することで高度に分業を行い、文明を発達させてきた。そこで重要だったのは協調・協力しあうことを前提とする慣習や社会制度だ。何かの能力に劣っている個人がいたとしても、他の才能で貢献できるように集団が支えることで、集団全体としての能力を高めることができる。優れた能力をなかなか見出すことができない子供がいたとしても、その子供を含む集団は、そうした子供をケアするスキルを高めることができる。

イギリスでは障害を持った子供を普通の学校のクラスに受け容れる義務があるそうだ。 もちろん障害を持った子供自身も成長することができるわけだが、健常な子供達にも大変よい影響がある。自分との違いや人それぞれの個性を尊重すること、ハンディのある人に対する接し方を学ぶことができる。もし、障害のある子もおらず、一様に「遺伝的に優良」な子供ばかりであれば、そうした成長も期待できない。多様性は失われ、環境や必要とされる能力が大きく変わった時に、集団として適応できない事態になるだろう。

障害はその子にとってまさにマイナスであるかもしれないが、集団として長期的に見ればプラスの面もあると、私は思っている。

・・・
息子が昨日やっていた遊びは、ダイニングと「フリースペース」の間の戸のところで行ったり来たりすること。せっかく暖房しているダイニングに冷たい空気が流れこんでくるので、やめてほしいのだが・・・(^^;


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2014年10月7日火曜日

生後523日目 奥山佳恵さんの体験談(ダウン症児の出産・育児)

昨晩は珍しくバラエティ番組を視聴した。TBS系列の「私の何がイケないの?」である。司会の江角マキコさんの周辺のゴタゴタには特に興味が無いのだが、昨晩の放送では、女優の奥山佳恵さんが、次男のダウン症候群を番組内で告白し、出産から現在の子育ての様子を紹介する、ということだった。

奥山さんの話に至るまでに、虫を極端に怖がる赤井英和やら大酒飲みの布施博といった、心の底からどうでもいいと思える話題が続くが、妻はそういうのも嫌いではないらしく笑いながら観ていた。

さて、奥山さんの次男は現在3歳で、奥山さんが37歳の時のお子さんである。統計的に、母親の出産時年齢が上がるほどダウン症候群の赤ちゃんが生まれる可能性は高くなっていく。私の息子などは私達が42歳の時の子供だから、 確率としては奥山さんよりもずっと高かったのだ。もちろんダウン症候群なのかどうかが気にならなかったといえば嘘になる。だが、その頃実施され始めた新型出生前診断(NIPT)は受けなかった。

奥山さんのお子さんの映像を見て、可愛らしいと思わない人はいないのではないかと感じた。3歳だが、体格は1歳5箇月の息子よりももしかしたら小さいかもしれない。発達状態も、ようやく歩けるようになったというから、発達の速度は4割くらいという感じだ。だが、気付いたことは、とても笑顔が多いということだ。息子にも時々「ものすごく上機嫌な日」があるが、それがずっと続いているように見えた。VTRの編集による部分もあるのだろうが・・・

障害を持つ子の兄弟姉妹の心情のケアは、ひとつの大きな問題だ。奥山さんの長男は小学生で、次男のダウン症候群を公開すれば、彼にも何らかの影響があるかもしれない。奥山さん夫妻も当然、それを心配したそうだ。しかし彼は、友達に何か言われたとしても「弟はゆっくり大きくなるんだ。だから可愛い時間がたくさん楽しめるんだ」と自慢するんだ、と答えたという。彼はすでに、人生において最も重要なものの一つを手に入れているようだ。大人になっても兄弟で力を合わせて、生きぬいていくことだろう。

ダウン症候群の子供を授かった人の気持ちは、その人にしかわからない。胎児の障害のみを理由にした中絶を法律は認めていないとはいえ、実状としては妊婦・夫婦に産むか産まないかの選択が委ねられている。また、ダウン症候群で生まれた子がどれほど成長するのか、何ができるようになるのか、それは誰にもわからない。人それぞれだ。故に、胎児診断の病名のみをもって、産むべきとか産むべきでないとか、他人がどうこう口出しできることではない。ただ、産んだ人、そして産まなかった人それぞれの体験や気持ちを聞く機会をより多く作ることは、有意義なことだろうと思う。

・・・
息子はまだ37℃くらいの熱があるので、お風呂はパス。ただし、活動量は通常どおりで、日中は妻を困らせ続けている。


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2014年6月12日木曜日

生後406日目 新型出生前診断のみで人工妊娠中絶?

あってはならない事が起きていた。

確定診断受けずに中絶 新出生前診断で陽性判定の2人
異常の疑いがある「陽性」と判定された妊婦2人が、その後の確定診断を受けずに人工妊娠中絶をしていたことが11日、日本医学会への取材で分かった。
同学会によると、2人は陽性と判定を受けた病院とは別の病院で中絶した。うち1人は、判定を受けた病院で結果に関する遺伝カウンセリングを受け、おなかに針を刺す羊水検査も予約したが、検査当日に来なかったという。
新型出生前診断(NIPT)は「99%の精度でダウン症などがわかる」とマスコミ等で大きく報道され、あたかも、陽性と判定されれば必ずダウン症などであるかのような印象を持った人が大半ではないかと思われる。完全にマスコミのミスリードで、実際のところは異なる。

こうした検査の精度は、「感度」と「特異度」という2つの基本的な指標を理解していなければ、ただしく判断することはできない。私も、以下の記事で少しまとめている。

生後362日目 新型出生前診断の「陽性的中率」

もういちど簡単に言えば、新型出生前診断では、「陰性」と判定された場合に本当に陰性である確率が99.9%であり、「陽性」と判定された場合に本当に「陽性」である確率はそれほど高くない(年齢などによって異なる)。

つまり、陰性と判定されれば羊水検査などの、少しリスクのある検査が回避できる。新型出生前診断とは、それだけのものなのである。 しかし、当時の報道を鵜呑みにした人達は、その検査で陽性と判定されれば、確定のような印象をもっている。「出生前診断 99%」といったキーワードで検索してみれば分かる。

今回の2人の妊婦は、カウンセリングにもかかわらず、全く健康な胎児を人工妊娠中絶してしまったおそれがかなりある。自分が該当者だということは分かるはずだから、現在の報道で「異常がなかった可能性がある」と知って苦しんでいるのではないだろうか。こうした検査の精度の意味については、慎重に正しく、だれでも理解できるように報道されることが望まれる。

そして、それとは別の問題として、胎児の障害を理由にした人工妊娠中絶が認められるのか?という議論がある。日本では、出産による母体リスクが高い場合は別として、母体保護法では胎児の障害のみを理由とした人工妊娠中絶は認められていない。だが、今回のように多く実施されているのが現実だ。実態と即していない法律の運用はどうあるべきなのだろうか。

・・・
昨日の息子は、ベビーサークル内で何も持たずに2歩進んだ。



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2014年6月5日木曜日

生後399日目 「輝いた6日間のいのち」

第32回「『心に残る医療』体験記コンクール」の日本医師会賞を受賞した、29歳の五十嵐桃子さんの書かれた、「輝いた6日間のいのち」を読んだ。

出生前診断で18トリソミーと診断され、1828gで生まれた”心遥(こはる)”ちゃんの誕生日は平成25年5月21日。予定日より10日遅かったということだから、予定日としては息子とほとんど同じ日だったことになる。

松永正訓医師が書かれた、「運命の子 トリソミー」にも、18トリソミーの子が「短命」であることが書かれていた。致死的遺伝子異常として、多くの場合は積極的治療が行われない。生まれたお子さんの状態、両親の意向、医師の判断など、様々な要因によって、18トリソミーの子の治療方針は決定される。

心遥ちゃんの場合、積極的な治療ではなく、親子3人が短くとも濃密で幸せな時間を過ごすことを最重点にすることが決定された。御両親、医療関係者の方々の間でも葛藤があったことだろう。

方針はそう決まっていても、心遥ちゃんの容体が急変した時、お母さんの心は揺れ動いた。「なんとか助けて」と医師に泣いて懇願したことも無理からぬことだ。医師は本人にとって辛い治療をしてずっと眠らせておくのではなく、少しでも長く家族が幸せな時間を持つ方法を提案し、家族とともに実行していく。そして・・・
「家族3人で初めて川の字で眠った日の朝、私たちの間で気持ち良さそうにすやすやと眠っていた心遥は、安らかに天使になりました。6日間の生涯でした。」

2014年4月29日火曜日

生後362日目 新型出生前診断の「陽性的中率」

娘は昨日、大学の保健管理センターへ行き、簡単な顎関節症の診察をしてもらったようだ。とてもフレンドリーなDr.だったようで、さっそく京大医学部附属病院への紹介状を書いてくれたうえに、予約まで取ってくれたらしい。そして利用は無料。私は学生時代にあまり利用したことがなかったが、大学の保健管理センターというのは学生生活の強い味方であるようだ。
息子の風邪は、もう少しで治りそうだ。熱は37℃をきるくらい。鼻水と痰は出るものの、本人は寝落ちするまで遊ぶくらいの元気さだ。

2014年4月9日水曜日

生後342日目 胎児に異常があると診断された妊婦さんへ

超音波検査で胎児の口唇口蓋裂が判明するのは、だいたい妊娠20週以後の時期だ。もっとも、胎児の姿勢によってはよく見えなかったりして、出産するまで分からなかったという親御さんも多い。

2013年7月20日土曜日

生後79日目 妊婦の悩みを聞く御主人に

妊婦は情緒不安定なものだ。

妻の場合は激しい悪阻だったので、二人で居るときに泣かれたことも2度や3度ではない。そして、胎児診断で口唇口蓋裂と診断されてから出産するまで5箇月もあったから、確かに準備期間はしっかりとれたが、不安になる時間もたっぷりあったわけだ。私の知らない所でもつわりの苦しさや不安で泣いていたかもしれない。

胎児に何らかの障害があると判った場合、それから出産するまでの間、普通の妊婦さんが抱える不安の何倍もの不安を感じながら過ごすことになる。訳もなく涙が出たり、眠れなかったり、後ろ向きな事を言ってみたり、果ては妊娠しなければ、この子さえいなければ・・・とまで思ってしまう。

妊婦さんがそんな様子を見せた時、御主人をはじめ周囲の方々にお願いしたいことがある。

まず、共感してほしい。

「妊娠したことを喜べなくなっちゃったんだね」

「この子のお顔のことが心配なんだね」

「生まれた子を受け入れられるかどうか、分からないんだよね」
 「イジメられたりしないか、心配なんだよね」

妊婦さんはいっぱいいっぱいの状態で、悩みを御主人に打ち明けている。内容がまとまっていなくて当たり前。矛盾があったり、御主人がイラっとするようなこともあるだろう。それは仕方のないことだ。「口唇口蓋裂は治る」「皆がサポートしてくれる」と理屈では分かっていても、心がそれについていかなくて悩んでいるので、そんな悩みに対していきなり論理的に納得させようとしても無意味だ。「そんなことは分かってる!」と言われるだけ。

妊婦さんが御主人に望んでいることは、「私の気持ちをわかってほしい」ということ。だから、奥さんの悩みを聞いて、オウム返しでも良いから、共感の気持ちを言葉にして返してあげてほしい。そして、そんな気持ちになることは当然で、悪いことではないと伝えてあげてほしい。

そして御主人には、「(口唇口蓋裂があっても)問題ない。生まれるのを楽しみにしている」という一貫した態度を取っていただきたい。もちろん御主人も不安に思うには違いないだろうが、妊婦さんが感じている不安はその何十倍もの大きさだ。ここでしっかりサポートできれば、妊婦さんのストレスが緩和され、胎児の発育にも良い。機会をとらえて奥さんに話しかけ、その気持ちを知り共感する努力をしてほしい。

・・・

昨晩の体重も6.3kg。左頬のデュオアクティブを剥がし、ほとんどテーピングをしていない状態で入浴した。たぶん初めて、左頬をお風呂で優しく洗うことができた。そのうち右頬も洗ってあげるからね。

今日は地元のクリニックで、2回目の予防接種の予約をしようと思う。




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2013年6月15日土曜日

生後44日目 助産師さんからのメッセージ

息子を見ていると、最近少し笑顔の表情が出てきたかなと思う。昨晩、息子と遊んでいた娘もそう言っていた。テーピングで頬を引っ張っているから、ニッコリするにも筋力が必要だと思うけれど。

妻は昨日の健診と深夜の授乳で疲れたのか、7時を過ぎても息子と一緒に眠っている。お弁当もないのだから、ゆっくりすればいい・・・と思っていたら、娘が起きている。聞いてみると高校で土曜講座なるものがあるらしく、まる1日学校へ行くんだそうだ。さっき自分でパンを焼いて食べ、お昼は何か買うらしい。まあ、たまにはお昼に好きなものを買って食べるのもいいだろう。それにしても受験生は大変だなぁ。自分の時のことは忘れてしまったが、そういえば私達の頃は土曜日が休みじゃなかったか。

・・・

昨日の健診ではお会いできなかったのだが、息子を取り上げて頂いた助産師さんに長文のメッセージを頂いた(息子や妻の写真は、途中経過の報告時に同僚の看護師さんにお渡していた)。文面は個人情報などに配慮して一部編集している。

息子さん、本当にかわいく成長されていますね。誕生された時も天使のかわいさでしたが。順調に大きく育っていらっしゃるようで嬉しく顔がほころびました。
奥さまもお元気そうですね。

当院は出産数も多く、口唇口蓋裂を持って産まれる赤ちゃんは少なくはありません。しかし、専門の形成外科の医師や治療体制がなく、医大附属病院へご紹介させていただくことが常です。
そのため、当院を退院してからの様子はあまり把握出来ていないところが実です。

御出産の際、御主人様やご家族の皆様は「かわいい」と、お迎えになられていらっしゃいました。しかし、はじめて対面した、口唇裂のある我が子、受け入れるのに産後時間を要す方もいらっしゃいます。

また、医大附属病院へ紹介となるまでに、当院で十分なケアができているかスタッフ各々考えることもよくあります。今回の御出産を通して、ケアの在り様を今一度見直すきっかけにさせて頂きたいと思います。
この助産師さんはまだ20代半ばだが、分娩にあたっての準備、妊婦のケア、分娩介助の手際、他のスタッフへの指示など、あらゆる点においてプロフェッショナリズムを感じる優秀な方だ。しかも相当な美人さんで、そのお姿を紹介できないのが残念でならないが・・・それは置いといて・・・

これから口唇口蓋裂のお子さんを出産予定のお母様が不安に感じていることの一つは、生まれてくる子を受け入れることができるかどうかということではないだろうか。私達の場合は流産や不妊治療、激しい悪阻といった数々のハードルを乗り越えてきた経緯もあり、とにかく生きて生まれてきたくれたことが嬉しく、そして息子が可愛くてならなかった。人によって、受け入れるのにかかる時間は違うだろう。しかし、必ず「産んでよかった!」と思える瞬間が、しばらくすればやってくる。妊娠中のお母さんには、気持ちをゆったりと保って、ストレスのないマタニティライフを送っていただきたい。

テープ貼ってるとタレ目になっちゃうね~(^^;



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2013年6月7日金曜日

生後36日目 胎児が口唇口蓋裂と診断された時、妊婦の気持ち

昨晩、妻にあらためて聞いてみたのは、エコーで息子の口唇口蓋裂が分かった時の気持ちについて。

・・・



「そりゃあショックだったわ。私はあなたが付いててくれたからまだ良かったけど、一人で聞いてたら泣いてたかも」

「悪阻が酷かったから付き添ってたけど、それがなかったら一人で聞いてたかもしれないね」

「それで、やっぱり聞きたいのは『どうして?』ってこと。私は看護師だからまだ知識あるほうだと思うけど、それでもね・・・。一般の妊婦さんだったらすごく気に病むと思う」

「(口唇口蓋裂の)原因は不明なんだけどね」

「うん・・・。『悪阻で栄養がとれなかったから?』とか先生に聞いちゃったもんね」

「先生は『関係ない。確率の問題』って即答だったね」

「それを聞いて少しは気が楽になったけど、それでも『申し訳ない』とか思っちゃうの」

「謝ることは何もないんだけどね」

「でもね、エコーでどんどん大きくなるこの子のお顔を見てたら、すごく可愛いと思えてきたの。今はもっと可愛いけど」

・・・

妻が言うように、いくら原因不明で確率の問題だと説明されても、妊婦さんは、何か自分が悪かったのではないかと自分を責めてしまうものだ。それはある意味自然な反応と言えるかもしれない。その後・・・少し落ち着いたら、旦那様と一緒にしっかり心身の準備をしていただきたい。口唇口蓋裂は、長期間かかるものの、必ず治る病気だから。

・・・

今日は午後から矯正歯科の受診だ。私の仕事の方は最近スムーズだから、午後半休を取っても特に問題はない。有給休暇の残日数は気になるが。

・・・

矯正歯科では、左の鼻の穴に入れる鼻ステントが調整された。

 
確かに左右のバランスが整えられたような気がする。

それから、左右のテープをもう少し長くして、耳の前あたりから貼るように指導を受けた。頬のシートから全部やり直すので、これは今晩のお風呂の後にやろうと思う。

偶然、前々回の受診でお話を聞けたご夫妻が息子さんと来ておられ、またお話をすることができた。今回も御主人がお休みを取って、高速で1時間半かけてこられている。息子さんの綺麗になったお口を見ると、とても勇気づけられる。



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2013年5月21日火曜日

生後19日目 ダウン症出生前診断と人工妊娠中絶

3年に渡る不妊治療の末やっと息子を授かり、妊娠初期の悪阻の苦しみはあっても誕生を楽しみにしていた頃、ちょうど新しいダウン症の出生前診断法(NIPT)が今後国内でも実施可能になる、というニュースが流れた。

私達も高齢出産においてダウン症のリスクが高いことは知っていたので、どうしても気になるニュースだった。NIPTを使わない場合は羊水検査を行うことで確定診断ができるが、羊水検査には1/200~1/300の確率で流産の恐れがあり(実際、妻は産科外来看護師時代にそういう例を目にしている)、稀にではあるが母体にDIC(播種性血管内凝固症候群)を引き起こすこともある。NIPTならば確定診断はできないものの、高確率の診断が可能で、それが妊婦からの採血だけで済むためリスクがほとんどゼロとなる。

そんなニュースを見て妻と話した結果、羊水検査は行わないことにした(NIPTはまだ可能な時期ではなかった)。理由は2つ。羊水検査はリスクが比較的高い割に診断できるのは21トリソミーほか数種類の先天異常だけであること。もう一つは仮にダウン症であったとしても人口妊娠中絶などするつもりがないことだった。

その後、エコーによるスクリーニングで医師よりダウン症の恐れはほとんど無いと伝えられた。

もし2013年4月以後のNIPTが選択できる状況だったら、私達はどうしていただろうか。

19周5日でエコーにより口唇口蓋裂 を発見して頂き、準備がしっかりできた体験をした今の心境からすると、NIPTをお願いしてもいいのかなと思う。NIPTが陽性ならば羊水検査で確定診断になるが、そこで陽性と確定しても人工妊娠中絶は選択していなかっただろう。私は別にカトリック教徒ではないが、着床して心拍まで確認できた子は、すでに人格があるような気がするのだ。これは私達の考えであって、夫婦それぞれに色々な考え方があるだろう。

今日、こんなニュースがあった。

胎児にダウン症を「異常なし」出生前診断、逆に伝える 両親提訴 - MSN産経ニュース

羊水検査を行なってダウン症と確定したのに、陰性だと伝えてしまったらしい。生まれた子はダウン症の合併症で3ヶ月半ほどで亡くなったとのこと。

診断結果を逆に伝えたクリニック側のミスは責められるべきだろう。診断結果を読むスキルが無いことを晒してしまったわけだ。これに対して両親が慰謝料を求めているのは、「妊娠を継続するか、人工妊娠中絶をするか選択の機会を奪われた」 という点。少なくともこの両親は、ダウン症と診断されれば人工妊娠中絶を行う可能性があったわけだ。出生前診断でダウン症と診断され、人工妊娠中絶を選択する親は多いし、そのことを私が責められるものでもない。だが私は、ダウン症の子供は絶対に幸せになれないと、親が決めつけてしまうこともできないと思う。 以下のサイトをはじめ、様々な意見を聞いて判断してほしい。

公益財団法人 日本ダウン症協会|ダウン症を授かったご家族へ



それから、ダウン症の画期的な治療薬開発の可能性も出てきている。

ダウン症が“治せる病気”に? 発症メカニズムを解明 | あなたの健康百科 by メディカルトリビューン

遺伝子そのものを治すことはできなくても、低下しているSNX27遺伝子の発現を高めることはできる。動物実験では神経の働きをほぼ正常どおりに戻すことに成功しているそうだ。もちろん人間への適用は先の話ではあるが、希望は少なくないのだ。

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 昨晩のミルクはお姉ちゃんが頑張ってくれた。今は育児が物珍しい感じだろうか。受験生なので、気分転換くらいのつもりでやってくれればいいと思う。

2013年5月18日土曜日

生後16日目 胎児診断結果の伝え方(2)

午前2時半。80ccの授乳が終わったところだ。今回はえらいスピードで飲んだなぁ。プラスチック製の哺乳瓶を時々指でつまむように押すことで吸啜(きゅうてつ)を補助してやるようにしている。あまり早すぎるとむせてしまうので気をつける。



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「胎児診断結果の伝え方」の続き。

いよいよ身内に説明する時には、冷静に順序立てて、しかしあまり深刻になり過ぎないように。そして旦那さんの親族には旦那さんが説明するのが基本。 奥さん任せにしてはダメだ。奥さんから「お義父さん・お義母さんに伝えて・・・」と頼まれる前に「今度親父・御袋に話をするよ」と言ってほしい。

私の場合、私の両親に伝える時にはエコーの画像のプリントを見せながら、症状と必要な手術について簡単に説明し、最後に「その他には問題ないから、あまり心配する必要はないよ」と軽い調子で付け加えた。ここらへんは臨機応変に、ある程度演技も必要である。

問 題はちょっと親子関係がこじれているような場合だ。妻と彼女の母親の現在の関係は、こじれているとまでは言わないがちょっと微妙で、妻は普段からあまり話 したがらない。こんな時は、私がそうしたように、直接会うときに旦那さんがついて行ってあげてほしい。奥さんが頑張って一言切り出したあとは、旦那さんが しっかりフォローすること。明るくどっしりと構えて、「私もついてますし大丈夫です!」くらいのことは言ってほしい。

と にかく、旦那さんはこの時期の奥さんを全力で庇うことだ。口唇口蓋裂に限って言えば原因は今のところ判明していない。多くの人が遺伝因子を持っていて、そ の他の外的要因が複雑に絡み合って「たまたま」発現しただけのこと。奥さんには何の非もないのだが、それが理解できない人も世の中にはいる。そんな人の間 違った言動から奥さんと赤ちゃんを守るのが旦那さんの務めである。

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息子の頬に貼っているシートがちょっとめくれてきた。次の受診までには一度くらい貼り直す必要がありそうだ。



2013年5月17日金曜日

生後15日目 初めて病院と関係ない日/胎児診断結果の伝え方(1)

午前5時に起きてすぐ授乳。昨晩は風呂に入れたらすぐに気持ちよく寝てくれた。夜中は妻が授乳してくれたらしい。






鼻の下を左右にテーピングしていることで口が閉じやすくなり、乾燥を防止できているようだ。気のせいか、呼吸音が静かになったと思う。

今日は特に受診もなく、生まれて初めて病院と関係のない日だ。今日の息子に関するトピックは少ないと思うので、今日の記事は妻の妊娠中を振り返って書いてみたいと思う。

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めでたく妊娠が分かると、最初は一ヶ月に一度くらいの頻度で妊婦検診に行くと思う。妊婦の旦那様に強くおすすめしたいことは、仕事が忙しくてもなるべく妊婦検診に付き添ってあげてほしいということだ。

妻の場合は高齢出産のうえに悪阻が尋常ではなかったこともあり、ほぼ毎回付き添った。でも付き添っていた一番の理由は、エコーでリアルタイムに我が子の姿を見てみたいということ。心拍が確認され、性別が分かり、順調に大きくなっていくのを二人で見て喜んでいた。

医師から口唇口蓋裂の診断を受けた時も、やはり二人で説明を聞いた。もし妻一人で聞いていたら、彼女は私に自分で告げなければならず、余計なプレッシャーを感じていただろう。

その後の妊婦検診にも二人で行き、母子手帳についていた超音波診断無料券を使い切った後は自費負担で毎回エコーを見せていただいた。担当の先生は通常の身体計測や心臓・血流のチェックの他に、口の周りを入念に確認してくださった。重要なのは、それをリアルタイムで、夫婦で共有すること。

奥さんに少しでも安心して過ごしてもらうためにも、旦那さん、妊婦検診について行ってあげてください。

さて、妊婦検診で何らかの問題が発見された場合、それをどのように身内に伝えるか、悩まれる方もあるだろう。

その前に重要なのは、問題・障害について、夫婦でしっかり正確な知識を身につけておくことだ。それなしには身内を安心させることはできない。例えば娘(息子)が胎児について病名だけを告げてきて、予想される症状や治療方法についてきちんと説明できないとしたら不安になるばかりで、もしかしたら感情的な言葉が出てしまうかもしれない。夫婦が正確な知識を身に付ける、その時間を確保するためにも、できるだけ早い時期での正確な診断が重要になる。

知識というのは、他人にうまく伝えることができて初めて自分の身についたと言うことができる。身内への説明のためにしっかり勉強することは、その後の治療にも大きく役立つだろう。

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長くなるので、「胎児診断結果の伝え方」の続きは改めて投稿する。

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帰宅してみると、昨日は抱っこが怖いと言っていた娘が、抱っこしてあやしてくれていた。聞けば今日は定期考査の日で昼までだったそうで、帰ってから何度も抱っこや調乳をしてくれたそうだ。娘も成長しているようで、嬉しいものだ。お昼にテープが取れてしまい、妻と娘の二人がかりで新しいテープを貼ったとも聞いた。

哺乳はP型乳首とプラスチック瓶の組み合わせで、吸う動作にあわせて瓶を押さえてミルクが出るようにしてみた。この方法なら負担を少なくできるのではないだろうか。