2014年8月4日月曜日

生後459日目 代理出産でダウン症出産・・・引き取り拒否

オーストラリアの夫婦が報酬を支払ってタイの女性に代理出産を頼んだが、生まれた男女の双子の男の子が21トリソミー(ダウン症)だったため、出生時には障害が確認されていなかった女の子だけを引き取り、男の子の引き取りは拒否した・・・というニュースが議論を呼んでいる。

代理出産で障害児 引き取り拒否に議論
オーストラリアメディアの報道によりますと、代理出産の依頼を受けたのは21歳のタイ人の女性で、去年12月、オーストラリア人の両親から日本円でおよそ150万円の報酬を受け取り、双子の男女の赤ちゃんを出産しました。
このうち、男の子はダウン症だったため、オーストラリア人の両親は引き取りを拒否し、障害のない女の子だけを引き取りました。
残された男の子は先天性の心疾患などもあり、病院での治療の必要もあるということですが、タイ人の女性が引き取り、自分の子ども2人と共に育てているということです。
NHKの報道だけ見ると、オーストラリア人の両親に批判が向かいそうではある。イギリスのインディペンデントのサイトには、もう少し詳しい記述がある。


Three months later, after a doctor implanted the Australian woman's fertilised egg into her uterus, she discovered she was expecting twins. The agent promised her an additional £926 for the second baby. But four months into the pregnancy, routine checks established that one of the twins had Down's syndrome.
On learning this, the parents – through the agent – urged her to have an abortion. "But I didn't agree, because I am afraid of sin," she told Fairfax, referring to her Buddhist beliefs. Then, when the twins were born, the agent took the girl, leaving the boy with her. She never met the parents.
どうやら、ダウン症の診断が下りた時点で、オーストラリア人の夫婦は中絶を求めたようだ。しかしタイの女性は信心深い仏教徒であり、これを拒否。双子が生まれてすぐ、代理人は健康な女の子を引き取り、男の子は残された。対人の女性は一度もオーストラリア人の夫婦に会うことはなかった。

女性はバンコクから56マイル離れた貧しい村に住んでいるが、残された男の子を我が子と一緒に育てるつもりだ。
I'll take care of Gammy on my own. I'll not give my baby to anybody … I don't wish him to be the smart boy or intelligent person … I just want to see him as a good man. Whatever he wants to be, I will always support him, my boy.(私はこの子を育てるつもりです。誰にも赤ちゃんを渡さない・・・この子には賢い子になってもらいたいなんて思わない・・・ただ、良い人になってもらいたいだけ。彼がどんな人になりたいと思ったとしても、私はいつも彼・・・私の息子に手を差し伸べるわ)
女性はオーストラリア人の夫婦を非難するつもりはないという。誰にでもそれぞれ問題があるものだから(They might have their own problems, too.)だ、と。

・・・

今回はこの貧しいタイの女性が、引き取り拒否された子どもを育てると決めたことで、子どもに保護者がいないという最悪の事態は避けられたが、商業的な代理出産が続く限りこうしたことは発生する可能性がある。

私は商業行為としての代理出産には反対だ。どんなお産でも、出産には常に生命の危険が伴う。いくら代理母が若くて健康だとはいえ、人様の生命を危険に晒してまで自分達の子どもが欲しいとまでは、考えることができない。先進国の裕福な夫婦が、「料金が安いから」などという理由で途上国の貧しい女性に代理出産させるなど、やって良いこととは思えない。

こうした商業的な代理出産は禁止されつつあるが、途上国ではまだ行われているところがある。

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昨晩の息子は、一人で体重計の上に立てるようになった。それで計測した体重は11.2kg。



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2014年8月3日日曜日

生後458日目 永久歯への影響はなさそう

前日の抜歯の影響を考えて、昨日の午前中は家でおとなしくしていようとしたのだが、息子本人が元気過ぎて、「どっか出かけようか」ということになった。チャイルドシートに乗せてドライブすると眠ってくれる確率が50%くらいある。目的地が思いつかなかったので、とりあえず私の勤務先にした。金曜日に早退してしまって、ヘルプを求められた案件の担当者に十分な助言ができていなかったからだ。

勤務先で話が長くなった場合は、勤務先からやや離れたところにある喫茶店にでも行ってもらうつもりだったので、妻が運転する車で出かけた。私の車は左ハンドルマニュアルなので、慣れない妻が運転するのは厳しい。私は妻の車も運転できるが、妻はなぜか自分が運転すると言った。

勤務先までの道のりの中間地点まで来た時に、矯正歯科の電話番号から私の携帯へ着信した。午前中に次回の予約について電話したので、その件かと思って電話に出ると、矯正歯科の先生から直接のお電話だった。

先生はまず、歯以外の状態・・・特に脳や骨などへのダメージが無かったのかどうかを聞いてくださった。こちらは救急受診時に問題ないことを確認してもらっている。転倒時や処置時の様子をお伝えすると、「直接見ていないので断定はできませんが、おそらく永久歯への影響はないでしょう」と言っていただいた。

電話を終えてその内容を運転中の妻と話していたら、「やっぱり先生に一瞬だけでも診てもらおうか・・・」ということになった。予約もないし保険証も診察券も持っていなかったが、ダメ元で・・・

幸い矯正歯科は勤務先と同じ方向なので、矯正歯科へ寄ってから勤務先に行ってもそれほど時間的なロスはない。矯正歯科に着く10分ほど前には息子は寝てしまっていた。矯正歯科に着き、居合わせたスタッフさんに事情を説明すると、しばらくして先生がにこやかに出てこられた。ちょうど診察の合間だったようだ。

突然来てしまったことを謝りながら、息子を診て頂けないかお願いすると、快く了承してくださった。抜歯後の下顎や上顎、舌やその他の口腔内の状態を確認した先生は、「では待合のソファでお話しましょう」と促した。

先生の診察によれば、2本の折れた歯があった部分は、歯科で慎重に抜歯したかのように綺麗な状態で、これならまず永久歯への影響はない、とのこと。もっと激しい場合、顎の骨が大きなダメージを受けることがあり、その場合は色々と難しいことになるようだ。
「いつもこちらに来られている関係で、事故などの時にまずこちらに連絡を下さる親御さんばかりなのですが、まずは脳や骨の確認が優先です。矯正歯科ではそうした検査の機械どころか(外科用の)消毒する器具もありません。頭が1番、次が骨。歯は3番目です。なので(金曜日は)まず救急に連れて行かれるようにお伝えしました。・・・それで、傷を見たところ大変綺麗なので、永久歯への影響はまずありません。ですから、失ったもの(乳歯)はあきらめるしかないのですが、(永久歯は)ちゃんと生えてくると思いますのでご安心ください。それまでちょっと見た目は悪いですけどね」
妻の場合は看護師の経験から、状況と全身状態を確認して救急搬送の必要がないと判断したうえで矯正歯科へ連絡を取っている。だが一般の親御さんがまずこの先生へ連絡してしまうのは、「いつもかかっているから」だけではないだろう。先生の人柄を一番信頼しているからだ。
「口腔外科の先生にも色々言っていただいたけど、(矯正歯科の)先生に診て頂いて『大丈夫』って言ってもらえて、すごく安心したわ・・・。○ちゃん(息子)には申し訳ないことしたけど・・・」
先生に何度も御礼を言って矯正歯科を後にして、勤務先に向かう車内で妻がそう言った。

・・・

勤務先で休日出勤していた担当者にあらためて集計の方法についてレクチャーしたあと、品質の割に安いので有名な回転寿司に立ち寄って夕食とした。生魚などはまだ与えられないが、シャリなら息子も普通に食べることができた。息子だけは帰宅しても色々飲食したので、お風呂で体重を計ると11.2kgに増えていた。




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2014年8月2日土曜日

生後457日目 転倒して前歯が折れた

まず最初に反省しなければならない。結果的に息子の下の前歯・・・3本しか生えていなかったが、そのうちの2本が折れてしまい、抜歯せざるをえなかったからだ。乳歯とはいえ、永久歯が生えてくるまでの4~5年間、その部分は歯抜け状態になる。咀嚼や構音にどのくらい影響があるのかも、これからの話だ。

昨日の16時頃、私は他の事業部の案件の手助けを頼まれ、対策会議に出ていた。約100万件の売上データの集計に時間がかかりすぎているというものだった。何しろ、現在の見積では集計が終わるまでに2週間かかるという。集計の遅さの原因はNoSQLデータベースの知識のないエンジニアが、旧来のRDBに対するバッチ処理的な考え方で集計を行っていたことだった。私は100万件のダミーデータを作り、MapReduceの仕組みを用いて集計を行う方式を提案し、2分ほどでスクリプトを作成。実行すると僅か7.7秒で結果が得られた。そして、本番データで集計スクリプトを動かそうとしていた時、内線が鳴った。
(御家族の方からお電話です)
会社に電話をかけてくるのは妻しかいない。そして緊急時だけだ。
(転んで、前歯が折れちゃった・・・)
「えっ!?。今どこ?歯医者には連絡した?」
(親戚の家・・・。(いつもかかっている)矯正歯科には電話したんだけど、先生が学会でお休みなの。それで、連絡取って折り返し指示をくださることになってるの)
その後伝えられた矯正歯科のDr.の指示は、口唇口蓋裂の治療でかかっている医大附属病院の口腔外科を受診することだった。私の会社からは、電車を使って病院まで約40分。妻と息子がいる場所からは、夕方で混んでいるので少し高速を使っても約1時間かかるだろう。

定時まであと45分ほどだったが、事情を責任者に話してすぐに退社することにした。集計の担当者には悪いが、これ以上は手伝えない。何なら土日で何とかしようと言い残して会社を出た。その40分後、私は医大附属病院の救急外来に到着。15分ほどして、妻が息子を連れて辿り着いた。

息子は口の周りが血で汚れていて、その口も半開きになっていて折れた歯が見えていた。だが、不思議なことに機嫌はそれほど悪くない。私が抱っこしようとチャイルドシートのベルトを外したが、妻に「スーツが血で汚れるから・・・」と止められた。その妻のポロシャツは血まみれだったが、それより私が心を傷めたのは、妻の泣き腫らした顔だった。自分を責めているのだろう。

救急外来の受付で事情を説明すると、しばらくして当直のDr.が診察をしてくださった。しかし、口腔どころか外科ですらない、眼科の若いDr.だった。それでもDr.は一生懸命全身の状態を確認してくださり、形成外科や口腔外科のDr.に連絡をとってくださった。時刻は19時前で、さすがに今日の処置は無理かと思われたが、口腔外科のベテランDr.が駆けつけてくださり、処置をしていただけることになった。

・・・

専用のベルト付きボードで抑制した息子を、救急の看護師さん.がさらに押さえつけ、口腔外科のDr.が処置を行った。局所麻酔のあと、一応、折れた歯を戻してみて、戻ればそのまま。無理なら抜歯という説明を手短に受けた。歯は根本から折れていて、飲み込むと危険なのでやはり抜歯します、というDr.に同意して抜いて頂いた。

処置のあいだ、息子は激しく泣き叫んだ。そして泣きながら時折、助けを求めるように私達を見る。妻は見ていられず、私の影に隠れて、手を握って、顔を伏せて涙ぐんでいた。私は、息子が頑張っているのを見届けることが父親の役目と思い、処置をじっと見ていた。

口腔外科のDr.がいちばん苦労しておられたのは止血のための縫合。泣き叫んで動く下顎を縫うのだから大変だ。助手に入った眼科の若いDr.は、口腔外科のDr.に「そのライト(の角度)じゃ見えないよ」「(器具を持つ時はグローブを)替えて。常識だよ常識」と、何回か怒られていた。普段は眼科だから、外科処置の助手なんかしていないだろう。私達のせいで怒られて申し訳ない・・・。

縫合した糸は吸収されるもので、抜糸の必要はないと説明を受け、念のため来週水曜日に口腔外科を受診する予約を取っていただいた。口腔外科のDr.はスタッフには厳しかったが、息子の怪我について妻を責めるようなことはなく、とても紳士的に対応してくださった。

・・・

帰宅して1時間。飲食を止められていた時間が過ぎ、ヨーグルトを与えてみると、息子は続けざまに3個を平らげた。とりあえず飲食はできるようだ。3個目のヨーグルトには抗生物質(メイアクト)と頓服の痛み止め(カロナールシロップ)を混ぜたが、そんなことはお構いなし。口直しのスポーツドリンクもコップ一杯分飲み干した。

息子はその後、お腹がいっぱいになったら寝るかと思ったが、逆に元気になって普段どおり動きまわり始めた。とても歯を2本折った直後とは思えない。子供のパワー、恐るべし。。。とはいえ、温めると痛みが増すかも、と考えて昨晩のお風呂はパス。

落ち着いたところで、息子が転んだ親戚の家に妻から電話をかけさせた。
「なるべく軽い調子で電話してね。おばちゃんが気に病むといけないから」
この頃には、凹んでいた妻も少し元気が出てきていた。

平日の日中に子供が怪我をしたような場合、「ちゃんと見とけよ!」とか言って奥さんを叱ってしまうような旦那さんもあると思う。しかし、それにはマイナスの効果しかない。お母さんはお子さんを精一杯見守っているけれど、100%完璧に保護するのは難しい。歩き始めた子供の行動は予測できないことが多いし、あまり行動を制限すれば発達に影響がでる。その難しいバランスの中で神経を擦り減らしながらお母さんは頑張っている。子供が怪我をした時にいちばん後悔して自分を責めているのはお母さんだ。そのお母さんに追い討ちをかけるように叱責すればさらに元気がなくなって、子供にまで影響してしまうだろう。

父親の役目としては、もう一度同じようなことが起きないように、実現可能な対策を考えて実行することだ。息子の今回の場合で言うなら、要は足腰が安定していて転ばなければいい。頭が大きく重い息子なので転びやすいのは分かっていたから、しっかり足腰を鍛えさせるべきなのだ。それに、転倒に限らず、どういう状況が危険なのかも少しずつ息子に理解させていかなければならない。

こういう時こそ父親の出番だ。



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2014年8月1日金曜日

生後456日目 長距離歩くようになる

佐世保の女子高校生殺人事件では、加害者の生徒を診察した精神科医が保健施設に「人を殺しかねない」という相談をしていたことが明らかになっている。相談は6月10日、相談の時点では匿名ではあったものの、踏み込んだ対応が可能であったならば事件を未然に防ぐことができたかもしれないと考えると、残念でならない。

NHKのニュースによれば、取調べに対して、父親の再婚相手に対して特別に悪い感情は持っていなかったと供述しているらしい。被害生徒との関係も「仲良し」だったらしい。つまり、通常考えられる憎しみや恨み、ストレスなどからの犯行ではなく、自分の嗜好や欲求を実現したいために他人の生命を奪うという、典型的なサイコパスの犯罪と見ることができる。

こうした人間の人格を家庭環境や教育で矯正することはかなり難しい。なので、両親や教育現場に全責任を求めることには無理があるだろう。犯罪の防止には、冒頭に紹介したような機会を捉え、場合によっては隔離施設の利用も検討する必要があるだろう。

・・・

帰宅時間がさらに遅くなった昨日。家まで徒歩4分なのに、妻は息子を連れて、車で駅まで私を迎えに来てくれた。車内から私の姿が見えると、息子は声を出しながらチャイルドシート上で手を振ったそうだ。他の人と区別がついているらしいことに、妻はちょっと驚いていた。
食後、お風呂までの時間に遊んでいたのだが、ハイハイが少なくなり歩く距離が長くなっていることに気がついた。ベビーサークルの周りをひたすらグルグル、かなりのスピードで歩いているため、後頭部などは汗まみれ。息子は少し運動するとやたら後頭部が熱くなる。

お風呂での体重はちょっと減って10.9kg。大量に飲み食いしているが、それと同等の運動・代謝と発汗なのだろう。



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